言語学習研究から紐解く「効果的に英単語を覚える方法」

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今回は言語学習研究に関する文献を基に「効果的に英単語を覚える方法」について説明していきます。
自分の語彙を強化する事は「読む・聞く・話す・書く」全ての技能向上において非常に効果的かつ効率的な手法です。
日本人英語学習者の中では、おそらく最もポピュラーな語彙学習の方法が「単語帳を使った学習」ですが、単に羅列されている単語を暗記しようとしても、中々覚えられない方も多いですし、長期記憶として定着しにくいと感じる方も多いでしょう。

今回の記事を読めば、効率的にかつ長期的に記憶として定着する単語学習のノウハウが学べます。

語彙の習得には4つの段階がある


語彙力を高めるために時間と労力を費やす理由のひとつは、言葉には世界の見え方を変える力があるからです。
さらに、語彙を効果的に使うことは、私たちの生活の中で重要な人々とコミュニケーションをとり、つながりを持つための主要な手段の一つです。
適切な言葉を選ぶことで、私たちのスピーチや文章に正確さと明瞭さが加わります。
言葉は、私たちが情報を提供し、助言し、説得し、推論するためのツールなのです。
しかし、語彙を増やすには、体系的なアプローチと英語の力を活用することが必要です。

言葉を覚えるということは、ある瞬間、聞いたこともない言葉が、辞書で調べたらすぐにその言葉の使い手になるような容易いことではありません。
語彙の研究者はよく「光の強さを段階的に変えられるに調光スイッチ」と単語の習得は似ていると比喩的に言及しています。
少しずつ、そして自分で試しながら、様々な文脈でどのように使われるかに徐々に慣れていくのです。

教育研究者のエドガー・デイルが提唱した単語習得の段階レベルによると、ほとんどの人が特定の単語に関する知識を1から4までの尺度で評価することができます。

  1. その単語を知らないし、見たこともない。
  2. 聞いたことはあるが、どういう意味かよくわからない。
  3. その単語を知っていて、読んでいるときに認識し理解することができるが、会話で使うのは難しい。
  4. その単語をよく知っており、書いたり話したりするのに使うことができる。

新しい単語を学ぶとき、「昨日学習した箇所なのに、次の日にはもう忘れている。。。」などと中々覚えられない事があっても失望しないでください。
実際、語彙の研究から、ある単語を本当に「知る/定着させる」ようになるには、さまざまな文脈で何度も触れる必要があることがわかっています。
例えば、識字研究者のBeck、Perfetti、McKeownが行ったある研究では、ある単語を含む文章の理解度が高まるまで「12回の単語への接触が必要」であることが分かっています。

オススメの語彙学習方法


単語帳を使って音声を聴く、書く、音読する、黙読するなど様々な学習方法があり、個人によって向き不向きがあるかと思いますが、ここでは言語学習論的に効果的だとされている方法をご紹介していきます。

ひとつ「eager」という単語を例に見ていきましょう。

eager(形容詞)

意味:熱望して、熱心な

まずは単語の定義を確認


語彙学習のベストプラクティスの例として、まず明確な定義からその単語を探ってみましょう。
「eager」という単語は形容詞で「熱望して、熱心な」という意味です。

例文を作る


次にその単語を文脈の中に置き、文章の中で使うように例文を作ります。
単語帳には例文が載っているかと思いますが、一番良いのは自分で例文を作る事です。

He is eager to learn English. His goal is to measure up to IELTS 6.5.
(彼は英語学習に熱心だ。彼の目標はIELTS6.5に達する事だ。)

イメージと結びつける


第三に、この言葉との関連性を持たせることです。
例えば、「やる気にあふれた松岡修造さん」を思い浮かべてください。
イメージと単語のつながりを持たせるために、頭の中でその人のイメージの隣にその言葉そのものを思い浮かべてください。
もし可能であれば、ノートなどにイラストを書くなりして自分オリジナルの単語ノートを作成するとより効果的です。
このような段階を踏んで、学習していけば単なる文字列を暗記するのではなく、イメージと共に印象付けて学習できるので長期記憶として定着しやすくなるのです。

自分のペースでコツコツと学習する者のみが語彙力を増やせる

さて、今回は「効果的かつ効率的な語彙学習の方法」をお話し致しました。
途中でもご紹介したように、識字研究者のBeck、Perfetti、McKeownが行ったある研究では、ある単語を含む文章の理解度が高まるまで「12回の単語への接触が必要」であることが分かっています。

すなわち、一度その単語を見ただけでは到底覚えられず、すぐに忘れてしまうのはごく自然な事だという訳です。
ですから上記のような手法を用いたりしながら、コツコツと根気強く英語に触れていきましょう。
今回ご紹介した単語学習方法は初級レベルの方はもちろん、特に上級者へのラインを超えたい方に特に有効な学習方法となります。

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